令和4年度草の根・人間の安全保障無償資金協力2件の贈与契約署名式実施

令和5年2月8日
 
  


日本政府は、令和4年度草の根・人間の安全保障無償資金協力の一環として、「交通・郵便・通信事業従事者のためのサラエボ診療所X線撮影装置整備計画」に74,853ユーロ(約960万円)、「ブロード市ブロード診療所X線撮影装置整備計画」に72,347ユーロ(約930万円)を供与することを決定し、1月30日、日本大使公邸において杵渕大使と、ブロード診療所イェレミッチ所長及びサラエボ診療所のチュトゥク所長との間でそれぞれ、贈与契約に関する署名がおこなわれました。
 
各計画によって両診療所には最新のデジタルX線撮影装置が供与され、より精度の高い診察やモニタリングを可能にするとともに、データの電子化によって他の医療機関とのデータ共有を容易にし、効率・効果的な医療の提供を実現させます。
 
「交通・郵便・通信事業従事者のためのサラエボ診療所」は国内で唯一、交通・郵便・通信事業従事者の専用診療所として1950年に開設されて以降、ボスニア・ヘルツェゴビナ全国から患者が来院しており、本計画によって年間約5,000人の患者が直接裨益します。
 
「ブロード診療所」は、1966年に設立され、ブロード市唯一の診療所として同市民に医療サービスを提供しています。同診療所には2005年にもレントゲン機材を供与しており、イェレミッチ同診療所長からは、日本政府の継続した支援に謝意が表明されました。本計画により、年間約3,000人の患者が直接裨益します。
 
日本政府は、ボスニア・ヘルツェゴビナでの紛争直後の1996年から草の根・人間の安全保障無償資金協力事業を続けています。この27年間で支援した額は約2千万ユーロにのぼり、同国民の生活の改善に貢献しています。