令和4年度草の根・人間の安全保障無償資金協力 3件の贈与契約署名式実施

令和5年3月16日
 



日本政府は、1月30日に署名した2件の案件(注)に加え、本年の草の根・人間の安全保障無償資金協力として、「ドボイ市ドボイ診療所救急車及び医療機材整備計」に77,494ユーロ(約990万円)、「コザルスカ・ドゥビツァ市コズマ・ダミャン診療所救急車及び医療機材整備計画」に65,214ユーロ(約840万円)、「マグライ市マグライ診療所救急車整備計画」に76,912ユーロ(約980万円)を供与することを決定しました。3月14日には日本国大使公邸においてドボイ市イェリニッチ市長、コザルスカ・ドゥビツァ市レリッチ市長、マグライ市マフムタギッチ市長の出席のもと、杵渕大使と、ドボイ診療所マルコヴィッチ所長、コズマ・ダミャン診療所バビッチ所長、及びマグライボ診療所のメジッチ・ナリッチ所長との間でそれぞれ、贈与契約に関する署名がおこなわれました。
 今回の3案件による裨益者は1万人を超えます(今年のプロジェクト5件で約2万人となります)。
 ドボイ診療所に対しては今回の支援を通して救急車及び除細動器、心電図、担架等の機材の整備を支援します。救急車内での心肺蘇生措置やモニタリングを可能とし、年間約1,500人の患者が直接裨益します。
 マグライ診療所に対しては2台の救急車が整備され、救急搬送サービスだけでなく、近隣都市への透析患者の搬送にも活用する予定で、年間約1,000人に裨益されると想定されています。
 コザルスカ・ドゥビツァ市コズマ・ダミャン診療所に対しては救急車や細隙灯顕微鏡、酸素圧力計、心電図を整備しますが、特に細隙灯顕微鏡の整備により目に疾患を抱える患者が最寄りの診療所での受診が可能になるなど、他の機材提供とも合わせて年間約8,000人に裨益します。
 日本政府は、ボスニア・ヘルツェゴビナでの紛争直後の1996年から、日本大使館を通じたこのスキームによる支援で、住民の生活向上に直接裨益するプロジェクトの実施を続けており、この27年間で支援した額は約2千万ユーロ(251件)にのぼります。今後とも、国内各地の多くの住民の生活改善に取り組んで参ります。
 
(注):「交通・郵便・通信事業従事者のためのサラエボ診療所X線撮影装置整備計画」及び「ブロード市ブロード診療所X線撮影装置整備計画」
* ”Project for Equipping the Institute for Health Care of Traffic Workers Sarajevo with X-ray Machine” and “Project for Equipping Health Care Center Brod with X-ray Machine”