洪水発生から10周年目の防災訓練開催に際するマグライ市訪問

令和6年5月24日

 5月14日、杵渕大使は、2014年5月にボスニア・ヘルツェゴビナ中部・北部で発生した大洪水からの復興を祝し、また自然災害への備えを市民に啓蒙するためにマグライ市が開催した防災訓練の開催に合わせ、同市を訪問し、マフムタギッチ・マグライ市長と懇談しました。
 
 日本政府は、この大洪水の発生に際し、総額約1,000万ドルの支援を行い(注1)、そのうちの2案件(注2)はマグライ市にて実施されたこともあり、マフムタギッチ・マグライ市長から感謝の意の表明がありました。同市長は洪水発生からの10年間での復興の経過、防災インフラの設備等、同市の取り組みについて説明した上で、自然災害を多く経験する日本からの防災・減災分野での技術支援に対する期待を表明しました。
 
 杵渕大使は防災訓練は市民の防災意識の向上に繋がるもので、同市の実施する訓練内容も実践的で感心していると述べ、万が一洪水が再発した際には、本日の訓練が活かされることを期待すると共に、昨年供与した救急車が有事の際に役立てられれば嬉しいと述べました。
 
(注1)日本政府は2014年5月にマグライ市を含むボスニア・ヘルツェゴビナ中部・北部にて発生した洪水に際し、無償資金協力事業として同国に対し、水難救助に必要な機材や車両、洪水被害を受けた都市に対しての医療機材を供与した他、防災の観点から気象水利観測機材や降水量計測機器等を供与しました。
 
(注2)この洪水に際した日本政府からの支援のうち、マグライ市へは「草の根無償資金協力事業」にて医療機材の供与、国際機関を通して「地滑りリスク管理」のための技術協力が行われました。